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標高2000メートル超の山頂でスクランブリング(岩登り)

カナダのハイキングルートをウェブで調べていると、よく見かけるスクランブリング、スクランブル、という言葉がある。ロッククライミングほどハードではないが、両手を使って登攀するような場合に使うそうだ。

カナダ人の間で、このスクランブリングが必要なハイキングとしても知られているのが、ホープの先、コカハラサミットのニードルピークだ。

alltrailsによると全長8.7 キロ、標高差821メートル、上級者向けとなっている。最後の約100メートルは2000メートル近い場所で、切り立った岩場を登ることになる。スニーカーではなく、ちゃんとしたハイキングブーツを履いて行って欲しい。また雨の後は滑りやすく挑戦することを勧めない。

頂上まで行かなくても、十分にコカハラの絶景を楽しめるので、くれぐれも無理することなく、ハイキングを楽しもう。


登山口からトレイルは森の中に向かう。トレイルには根が張り出し、100メートルも行かないうちに勾配45度と急な坂になるが、1キロを過ぎた辺りで少し緩やかになり、2000メートル級のYak Peak やZopkios Peakの山々がそびえ立つのが見えてくる。

この辺りから森を抜ける。木が少なくなり、あっても低木になってくる。

進んでいくと、ニードルと隣の山、フラティロンFlatironの間のSaddle(鞍)と呼ばれるエリアになる。Saddleからは、ニードルの頂き、ハイカーたちががさらによく見える。

あんなのに登るのは無理!という場合は、フラティロンへ。私たちが登った時もニードルを見て、素直に諦めてフラティロンに行く人たちを見かけた。フラティロンへはSaddleから右手のトレイルを往復3キロだ。


私たちは恐る恐るニードルへ。スクランブリングで登らなければならないので、混みあっていた。順番を待っていたら、4-50歳と思しき白人夫婦の後ろになった。女性のほうが登れずにいる。

男性が腕で足場を作って、「ここに足を掛けて登ってみて」と言っているが、怖いらしい。

そりゃ、そうだ。

2000メートル近い高さにある崖。ニードル(針)というより、針状の尖った頂きによじ登ろうというのだ。落ちたら…と思うと足がすくむ。


彼女が無理なのに、身長150センチほどしかない私に、この岩場を登れるのか?

ドキドキしながら見ていたら、ほかの人が別の場所から下りてきた。

「そっちから登るほうが楽?」
と聞いてみたら、「私は足場がしっかりしていて楽だった」と教えてくれた。

自分よりずっと背の高い女性が苦労している箇所に挑戦するより、素直にこの人の言うことを聞いてみよう。

そう思って、後ろの岩場からチャレンジ。やった!登れた!!思ったよりすんなり登ることができた。さらにロープがあったりと、かなりスリリングな岩山を慎重に登っていくと頂上へ!!!やった!登った!!

不思議な気分だったことに、登っている途中は途切れていたスマホの電波が、山頂では問題なく入って来た。おかげで日曜というのに仕事のメッセージが入ってきて、ニードルの山頂でクライアントとやり取りする羽目に陥った。

山頂では別ルートで上って来た3人組にも会った。彼女たちはヘルメットを着用して、まさに岩登り、ロッククライミングの服装だった。

Needle Peak
ニードルピーク

・シーズンは7月から10月頭ぐらいまで。2022年6月に訪れた人によると、駐車場周辺に雪が残っていたそうだ。
・水、サンスクリーンを忘れないように。
・クマ対策にベアベルなどを持参。
・トイレなし。(ただしハイウェイの反対側にRest Areaがある)
・夏は蚊など虫が多い。虫よけを持参しよう。
・ペット可。
・岩をつかんで登るので、手を切ることがある。手袋を持って行こう。


距離 8.7キロメートル
高低差 821メートル
(alltrailsのデータ)
 可だが、勧めない。私たちの犬は小型犬なので、抱えて登ったが、大きい場合は無理。バランスを崩して落下すると…と考えると、ワンコはお留守番がいいだろう。

アクセス
バンクーバーから1号線をホープへ。ホープから5号線(コカハラハイウェイ)で217出口を出てすぐ。

左手にハイウェイの下を抜けるトンネルがあるが、トンネルはくぐらず、右手に行くと駐車スポットがある。

!トンネルをくぐるとRest Areaがあり、トイレを利用できる。

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