『U.S. News & World Report』が発表している、世界最高の国ランキングの2021年度版で、カナダが一位に輝きました。ちなみに日本は二位でした。(2021年4月発表)
ランキングは78カ国を対象に、デジタルインフラ状況、資本金へのアクセスなどの「アントレプレナーシップ」、「生活の質」、「文化の影響」、観光や気候などの「アドベンチャー」、歴史や食文化など「ヘリテージ」などについて、評価を行ったものです。10項目に基づいて評価、ランク付けしました。
まずは1位から10位までを紹介しましょう。
- カナダ
GDP 1.74兆ドル
一人あたりGDP $50,661
人口 3760万人
- 日本
GDP 5.15兆ドル
一人あたりGDP $42,896
人口 1億2600万人
- ドイツ
GDP 3.89兆ドル
一人あたりGDP $56,285
人口 8310万人
- スイス
GDP 7320億ドル
一人あたりGDP $73,144
人口 858万人
- オーストラリア
GDP 1.39 兆ドル
一人あたりGDP $52,031
人口 2540万人
- アメリカ
GDP 21.4 兆ドル
一人あたりGDP $65,280
人口 3億2800万人
- ニュージーランド
GDP 2130億ドル
一人あたりGDP $45,073
人口 498万人
- イギリス
GDP 2.88 兆ドル
一人あたりGDP $49,334
人口 6680万人
- スウェーデン
GDP 5340 億ドル
一人あたりGDP $55,338
人口 1030万人
- オランダ
GDP 9100億ドル
一人あたりGDP $59,675
人口 1730万人
ただし、ランキングはGDPや人口に基づいてだしたものではありません。カナダの何が評価されたのかを日本と比較して見てみましょう。
カナダが特に高く評価されているのは、Quality of Life(生活の質)とSocial Purpose(社会の目的)です。社会の質といっても、よく分からないので詳しくみると、動物の権利や人権、気候変動対策、社会的公正、民族間や男女間の平等性、宗教の自由など。
とりわけ民族問題に関しては、移民国家として1971年に多文化主義を採用。国民がそれぞれの民族的文化や伝統を保持することを奨励しています。
もちろん実際には差別に遭うこともありますが、欧米諸国の中でもアジア人、さらには日本人が暮らしやすい国と言えるでしょう。

また、生活の質に関しては、ここ数年、不動産バブルが起こり、トロントやバンクーバーのような大都市で、一般的な国民が住宅を購入するのは困難になっていますが、
・良好な雇用市場
・経済的に安定している
・安全
・家族がくらしやすい
・政治的安定
・優れた教育制度
・優れた公共医療制度
などが高く評価されています。
日本人の生活者レベルで見ると医療制度など、不満はあるものの、全体的に見て暮らしやすい国です。